はるやま鍼灸整骨院
公式ブログ
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野球肘とはどういうものなのか?なぜ痛めるのか?
成人前は骨がしっかり形成されていません。
大人と同じだと考えているとすぐ痛めます!
しばらくしたら治るだろうと投げ続けていると将来に響いたりします!!
最悪の場合、投げれなくなります!!!
肘に違和感が生じたら、すぐに最寄りの病院、整骨院へ行かれ診てもらってくださいね。
好発年齢10〜16男子
投球時、肩関節が最大外転・外旋位になり、肘関節に外反負荷がかかる。
① 肘の内側(MCL 前碗屈筋群付着部)
② 肘の外側(離断性骨軟骨炎)
の順に損傷
①内側型野球肘
・内側側副靭帯(MCL)
前斜走線維、後斜走線維、横斜走線維で成り立つ
投球時のcocking phaseでは、肘関節が約70〜80°屈曲しているため、投球による反復の外反負荷が肘関節にかかり、前斜走線維の後方部の損傷が多い。
肘関節90°屈曲位から伸展位より→前斜走線維の後方よりが損傷
屈曲位より→前斜走線維の前方よりが損傷
・投球時の外反ストレスに対するディフェンスライン
第一ディフェンスライン・・・屈筋群(特に尺側手根屈筋、浅指屈筋)
第二ディフェンスライン・・・内側側副靭帯
アクセラレーション期、特にボールリリース期では、
①外反ストレス+②手関節背屈位から屈曲させながら前碗回内させる
という二つの機能を働かせなければならないので、さらに内側に加わる張力が増す。(変化球はさらに張力が大きくなる)
するとどうなるか・・・
● 第一ディフェンスの屈筋群が損傷
● 第二ディフェンスの内側側副靭帯が損傷(骨成熟後)
● 筋肉、靭帯が付着する骨、軟骨が障害(発育期)
浅指屈筋は5つある屈筋群のなかで一番深層にあり、MCLの前斜走線維と連続性がある。
②離断性骨軟骨炎(外側型野球肘)
外反制御の役割を持つ内側側副靭帯が損傷すると、外反制御能力が低下する。そのまま投球を続けると外側の関節(ワントウ関節)に圧迫負荷がかかり、ついには関節軟骨が損傷する。重傷になると関節軟骨がはがれ、遊離体となる(関節ねずみ)
軟骨下骨に亀裂がなく、骨化障害のみであれば、安静にすれば成長とともに治癒する。
軟骨面に亀裂や遊離体が生じると手術適用となる。
参考資料
・ 運動機疾患の「なぜ?」がわかる臨床解剖学 著 工藤慎太郎 医学書院
・ オルソグ実践会資料