はるやま鍼灸整骨院
公式ブログ
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こんにちは、中西です。
先日、多発性硬化症の患者さんが来院されたので
調べてみました!
多発性硬化症とは
中枢神経系(脳、脊髄)の病気です。
中枢神経は軸索(身体の中を通る電線のようなもの)を通して
電気信号を伝え、暑さ寒さの感覚や身体を動かす指令などを送っています。
電線がショートするのを防ぐ為にビニールのカバーで
覆われているように、中枢神経もミエリン(髄鞘)というもので覆われています。
この病気は炎症によってミエリンが壊れ、中の中枢神経がむき出しになってしまうことで、信号が伝わりにくくなったり、異常な信号を伝えてしまいます。
その結果、視力障害、運動障害、感覚障害、排尿障害、認知症などのさまざまな神経症状があらわれます。
<原因>
十分に解明はされていませんが、自身の免疫系が何かのきっかけで自分の細胞を攻撃するようになってしまう自己免疫疾患だと言われています。
きっかけとして
遺伝的要因、環境的要因、ウイルス感染が考えれます。
・遺伝
日本人では、100人に1人程度で家族内発症があります。
・環境
多発性硬化症は日照時間の短い地域に多く、
妊娠中や小児期の日照の少なさによるビタミンDレベルの
低さが発症を促進する要因となります。
・ウイルス感染
多発性硬化症は衛生状態の良い地域や家庭に多い傾向が
あります。ヘルペス属ウイルスなどに感染したことが
きっかけになり、自己免疫細胞がミエリンに攻撃を
始めます。
多発性硬化症が人に感染することはありません。
<症状>
視覚障害
感覚障害
運動障害
平衡障害・失調・ふるえ(振戦)
排尿障害
性機能障害
認識・感情の障害
疲労・疲労感
<治療>
基本的に薬物治療となります。
この病気の特徴として、
炎症がおさまるとミエリンが再生され、
臨床症状は消え、MRIでも一見正常に戻ることが多くあります。
このため、初期・無症状期に治療を開始することを躊躇う医者も
いたようです。
しかし最近の研究で、臨床的再発がなく安定しているように
みえても炎症は続いており、炎症の盛んな初期に
軸索の切断が多いことや、脳萎縮が始まって進行することが
分かりました。
なので神経線維の切断や、脳萎縮が進行して症状が現れる前に
治療を開始し、組織障害の進行を防ぐことが重要なのです。
以上!!
久々にこんなことしたので疲れました(笑)